「キャリアにはアップもダウンもない」

この言葉、よくキャリアセミナーなどで引用されているので耳にした方もいらっしゃるのではないかと思います。

これを言われたのは私が今事務局のお手伝いをしているキャリアカウンセリング協会(CCA)のレジェンド、渡辺三枝子先生で、海外の学会の時の雑談で「私のキャリアはアップしているのかダウンしているのかわからない」と冗談を言ったところ、

ミエコ、キャリアにはアップもダウンもないんだ

と真顔で返されて「そうか、キャリアアップ、キャリアダウン(あまり言わないですね^^;)なんてないんだ」と感銘を受けられたとの事。

GCDF-Japanキャリアカウンセリング講座では、恐らく全員が教わるエピソードです。

この教訓は、

役職、年収、知名度といった物質的なもので自分や他人のキャリアの価値を計るな

という事ですよね。

これは普段ご相談を伺う中でもつい陥ってしまいがちな、とても身につまされる話です。

「昇進した」と聞いて「すごいですね」と返してしまう方、多いのではないでしょうか。

でも、キャリアには本当にアップダウンはないのかなあ、と私はときどき思います。

自分自身のこれまでを思い返すと、上り坂を全力で駆け上げるようにがむしゃらに仕事をしていた時もあれば、誰からも必要とされていない「いなくていい人」だと感じながら定時退社していた時もあって、後者の日々は確実に下り坂を感じていました。

であれば、何がキャリアのアップダウンを決めるのかな。

私はシンプルに「燃焼度」ではないかと思っています。

楽しいかどうかはさておき、

自分が今取り組むべき仕事に対して全力投球できているか。

自分が果たすべき役割から逃げずに取り組めているか。

これが体で感じるキャリアのアップダウンなのではないかと。

そして、常にアップがいいとは限らなくて、ダウン時のモヤモヤ感もまた忍耐や内省を育ててくれるので、時々体験するのも悪くない。

どちらに直面しても、「今自分は何を感じているのか」「それはどうしてか」「何があれば/なければ変わるのか」を見つめていくことが今後の人生の準備になっていくのではないかと思います。

一人でももちろんできるし、キャリアカウンセラーと一緒でも。

 

 

 

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