「前回の転職の時に強みと弱みをうまく言えなかったんです・・・」
そう話すチハルさんは外資系化粧品メーカーで美容部員として勤務中(当時)、美容業界での転職に向けて面接を控えていました。
明るく親しみやすい雰囲気や素直な話しぶりから、女性の多い職場でもいいコミュニケーションを取りながらお仕事されていたのだろうなと想像できます。
コロナ禍での転職活動で得た面接のチャンスを無駄にしたくないという想いも感じ、「面接でアピールできる強みと弱みを言えるようになる事」を目標にセッションを開始しました。
まずは無茶振り(ごめんなさい><)で「あなたの強みと弱みは何ですか?」と質問すると、チハルさんはいかにも自信なさそうにこう仰いました。
「強みはホスピタリティがあること。弱みはマイペースなところ・・・かな・・・」
“マイペース“という言葉は協調性の無さやルーズさを連想させますね。とてもそうは見えないチハルさんなのですが、ご本人は自分の事をそう感じているのでしょうか・・・
ともあれ、まずは強みのブラッシュアップから。
強みは面接官に「戦力になってくれそう」という印象を与えられる事が肝要です。
抽象度の高い言葉である「ホスピタリティ」をチハルさんは普段どのように体現しているのか。
接客で大事にしている事やお客様が商品を買ってくださる時の成功パターンなどをお伺いしていくと、親しみやすい雰囲気でお客様にリラックスして頂き、お悩みをしっかり聴いて解決につながる商品を理由とともにご紹介し、不安もしっかり受け止めて一緒に考えるようにしている、との事。
新規のお客様にまとめ買いして頂いたり再指名をもらえたりといったエピソードも、チハルさんの「お客様にきれいになってもらいたい」という姿勢が信頼につながったことを裏づけていました。
もちろんそれは一朝一夕にできる事ではなく、上司や先輩からのアドバイスを元にトークをブラッシュアップする努力も継続していたそうです。
これを能力として表すとすれば
「傾聴力、提案力、改善力」といったキーワードが当てはまります。
一方の弱みについては、「どこまで自身の欠点をさらけだしたらよいか」と悩んでしまう方もいるでしょう。
でも面接ではすべての発言でアピールしていく姿勢が大事ですので、アピールにつながる弱みの伝え方は2通りの視点から考えてみましょう。
- 弱みをこのように克服したという改善力・達成力をアピールする
例:経理職未経験だったが簿記の資格を取り知識面をカバーした
- 弱みは強みと表裏一体であるため、評価されている部分も併せて伝えて強みとしてアピールする
例:頑固で妥協が苦手だが、最善を目指す姿勢が顧客に評価されプロジェクトを成功させた
チハルさんの弱みを改めて伺ってみると、外資系企業であるためメンバーの国籍が様々で、自分は少々理不尽だと感じてもメンバーの主張に合わせて対応してあげる事が多いそう。「損してるな」と思う事はあってもいちいち腹を立てたりしない性格を“マイペース”と表現されていたのでした。
このエピソードはアピールに使いましょう!という事で、そんなチハルさんの事を周りの方はどう見られているのかを伺うと、
「上司からはあなたがいるから職場がうまくまわっている」と協調性を評価されているとの事。
先ほどの②のパターンで伝えられそうです。
ここまでお話してみての感想を伺うと、
「自分が普段当たり前だと思っていたこともこんな考え方で強みにできるんだ。整理して話せるようにしてみます!」と前向きにお話してくださいました。
その後、無事に内定を獲得したチハルさん。
「面接でのあり方や自己分析の重要性を今一度考えるきっかけとなり、内定を獲得できました。ありがとうございます!」
とのコメントを頂きました。
何といっても一番素晴らしいのは、このセッションを有意義に活用し、しっかり面接でのアピールを達成したチハルさんご自身ですよね。
私もお手伝いできて本当に嬉しかった。内定獲得おめでとうございます!
これからのキャリアも、一歩一歩チハルさんらしく歩いていきましょうね。